ゴーヤーの花のうす甘い香り

 早番のchosu-pampaが、窓を開けると薄い甘い香りが部屋に広がった。「オシロイバナが咲いたね」と寝たまま言ったchosu-manmaに「そうだ」と答えるchosu-pampa 
 しかし、ベランダに洗濯物を干してみると、まだオシロイバナは咲いていない。
 咲いていたのは、ゴーヤーの小さな黄色い花。3本のつるが伸びて、それぞれに咲き始めたのだ。彼らは、なんと去年のゴーヤーの爆発したものの、こどもたち。
 自ら土の中で眠り、春に目覚めて生えてきたのだった。

 故郷では「ひとりばえ」と呼ぶ。ひとりで生まれて来て育つものは、種を撒かれて庇護されるものよりずっと強いと。

 昨日、癌闘病中の画友からゴーヤーの実の描かれた、暑中見舞いが届いた。静かで細やかな表現。優しい言葉が添えられていた。