やりきれない事件

 9日9時50分頃、下り新幹線のぞみの中で、誰でも良いから殺したいと決心していた小男が、隣の席の女性と通路を挟んで隣に座っていた女性に突然鉈(なた)を振るい怪我をさせ、止めに入った男性ともみあった後に、60箇所もめった刺しにして殺害した事件。
 

 被害者男性は、非常に優秀な会社員だった。横浜での研修を終えて帰宅するところだったという。現場は最終便の指定席車両だった。もし、彼の指定席がこの車両のこの席でなかったのなら、別の便だったならと思わずにはいられない。
 武器を持つ狂人相手に、素手で立ち向かった彼には、奥様がいた。これほど優秀な(東大大学院卒)人のご家族なら、奥様をはじめ、どんなに立派なメンバーだろう。 合掌

 加害者は、家族からは見捨てられている。どうして、彼はこの世でただひとり、自分を愛してくれる、養子にまでしてくれた母方のおばあちゃんのことを、思い出せなかったのか。

 発達障害だったと報じられているが、ここまで彼の衝動と狂気をふくらませてしまったのは、何だろう。自己顕示欲、性欲の暴発でもあったのではないか。
 
 何故、中学時代のいじめを周りの大人は、止めさせられなかったのか。
 発達障害→いじめの被害者→世間に対する憎悪の増大→自殺願望→自殺できないから他殺→事件を起こして有名になりたい=自分をいじめたものに対する復讐

 という図式の、事件が多くなったと思う。

 不特定多数の人が乗る電車、バス内のテロは防ぎようがないというが、各駅にやはり手荷物検査、金属探知機を導入する時期に来ているのではないだろうか。

 とはいえ、今日も、chosu-manmaはバスも電車も、緊張せず乗っていた。

 もし、突然襲いかかられたら、・・・。今や、都会も田舎もかかわりなく、どこでもいつでも、後ろから凶刃が、突然振るわれる社会となった。誰もが気構えをして、街を歩かなければならない。