ちょス飯の読書日記
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』 ★★★★☆
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2013/04/12
- メディア: ハードカバー
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村上春樹作品の中で、一番気に入った。自分が、今まで読んだ中では。
村上独特の不可思議な話が、織り交ぜられている。
不思議で不気味だが、ロマンティックでもある。
ごく普通の青年が、ある日突然に理由も告げられずに、友人たちからハブにされてしまう。
自殺したいとまで消沈したつくるが、新しい恋人の出現により、その心の傷を癒していく。
彼女が的確で重要なアドバイスをするところから、つくるの巡礼が始まる。
頭の良い年上の彼女は有難い。
人は自分を何者だろうかと考える。しかし、それは他人からどう見えているかを基準にしたほうが、正解だ。
ただ、ハブにされた理由が辛かった。ちょっと主人公「つくる」君がかわいそう過ぎた。それでマイナス1★。
そこを乗り越えなければ、ならない障壁が必要だったということなのか。新しい愛する人と結ばれるためには。
青年のために書かれた青春小説だ。