祈りが通じる

 午後4時過ぎ、今年初めて、偽嫁の家へ用事で行くと、用件だけ済ませて玄関で失礼しようとしたのだが、「入って、入って」とchosu-manmaを迎えてくれた。

 偽孫娘のPはこたつで、昼寝中。

 「今、カラーコーディネートの勉強をしているから、わからない言葉を教えてほしい」という。chosu-manmaも知らない世界だが、適当に読み方や意味を教えた。偽嫁は外国人だ。

 Pちゃんは、お兄ちゃんが4時半の放送を聴いて、外遊びから帰宅するとむっくりと目覚めて、chosu-manmaがいるのを見て、にやりとした。顔を隠して恥ずかしがっていたが・・・。

 Pの首には、ピンクの紐がかかっている。
 よく見ると、これはchosu-manmaが、彼女が初めて保育所に預けられる時、どうかこの子をお守り下さい、と念力を込めて縫って前日に渡した小さなポシェットだった。木綿のピンク色のチェック柄の布に、うさぎのアップリケをつけてある。

 最初はコップ入れに使っていたが、Pちゃんは、これをとても気に入り、毎日首からぶら下げているのだという。きっときっと、小さなアップリケのうさぎはママが働いている間、彼女を守ってくれたことだろう。

 嬉しい、嬉しい、偽ばあちゃんのchosu-manmaだった。