どうしても、森のお祭りへ行こう、と

 chosu-pampaが言った。文化の日。chosu-manmaには、市民音楽祭の招待状が、既に届いており以前一緒に歌ったお仲間の歌声を、必ず聴きに行きますと返事してあったのに。

 そんなに、蒸かし芋の無料配布が楽しみなのか、仕方がない。
 丁度森の公園へは、何年も行っていないことだし、chosu-pampaとお祭りを楽しむのも、夫孝行。

 しかし、マイカーをchosuの学費捻出のため手放してから、一時間に2本のバスを利用しなければならぬ。

 朝ゆっくりしていたら、バスの時刻に間に合わなくなってしまった。ひとりで自転車で出発するchosu-pampa。体力のないchosu-manmaには、自転車で彼に続くことは出来なかった。

 彼を裏切って、音楽祭へ行っちゃおうかな。

 いやいや、今日は森のお祭りに行こう。ひとりで、30分後のバスに乗り、道が分からず、降りてから随分さまよったが、親切なご老人ふたりに道を教わって、なんとか11時25分頃、会場到着。

 ありゃりゃりゃ。お祭りのステージには、見たことのあるにょしょうが!!
 chosu-pampaがこの間のジャズフェスで演奏を聴いて以来、すっかり気に入った若手プレーヤーのZさんが、お尻がぷりぷりにはちきれんばかり、ぴったりしたパンツをはいて、腕はむき出し。セクシーな姿で、アルトサックスを吹き鳴らしている。
 カラオケ音源に合わせて、観客の田舎のじっちゃんばっちゃん、子供達の前でも笑顔笑顔の演奏をしていた。

 なあんだ。人ごみが極端に嫌いなchosu-pampaが、お祭りに行きたがった訳が分かった。Yさんが結婚して、活動を休んでいるので、Zさんに今は夢中になっていたのか。ふふふ

 素晴らしい、若さはじける陽気な演奏だった。残り5分しか聴けなかったが。

 また、並ぶのが大嫌いなchosu-pampaと20分ほど順番を待ち、さつまいもも蒸かしたてを、もらうことが出来た。

 セカンドステージまでの間に、少し丘を巡り風景を楽しんだ。小さかったchosuとよく遊んだところ。

 あと少し、あと少しで、chosuも自縛の殻を脱ぎ捨てる時が来る。きっと独り立ちしてくれる。信じて待つのは辛いなあ。アルバイトをしているだけでも、大進歩だが・・・。

 散歩道に一杯落ちていた真ん丸いどんぐりと帽子を拾って、喜ぶchosu-pampa。
 紅葉がほんの少しだけの山々を背景に、pampaの57才の記念ポートレイトを撮った。

 彼の愛する故郷のお母様へ、写真を送ろう。