ちょス飯の映画評

 『ターミネータージェネシス』  ★★☆☆☆
 猿の惑星にもスーパーマンにも、始まりの前の物語がある。
 ターミネーターでの、ものすごく強い不気味なロボット役のシュワルツネッガー。か弱き庶民、サラ(ウエイトレスの小娘)が未来から来た男と共に闘い、最後にはその男も殺されてしまうが、ドドスドスドス・・・の効果音の中、絶体絶命となる。
 サラはたった一人で、とっさの勇気と機転により、ターミネーターを倒す。彼女のおかげで、私達の地球は守られたのだ!!

 ターミネーター2では、サラは精神病院に強制入院させられており、未来の人類の抵抗軍リーダーとなるジョンが不良少年となって遊び呆けているところから始まるが・・・
 自分より高性能のターミネーターと闘かうことになった、旧型のシュワちゃん。ジョンとの交流、父親のように感じるようになったとき、任務を終えた旧型は「自分の身体を、この時代に遺すわけには行かない。溶かしてくれ」と濃硫酸か何か劇薬の液体の中に沈む。親指を立てて、やったぜベイベーのポーズだったのか・・・
 当時2才でこれを見ていた、私の子どもは涙を流していた。

 2がやはり、最高でしょう。

 取って付けたような、本作。SFでは、人が時空を旅したとき過去の自分と同時には、会えない事になっているのだが・・・。会っちゃったりする。

 シュワルツネッガーが老いて行くロボットの哀愁を、演じてはものの・・・・。どんな危険な目に遭っても、ドドスドスドスですぐ復活するのは、子供だましであった。

 観客は夏休みのこどもを見込んでいるのだろうか。

 無法松の一生のように、一生ひとりの女性を守る男として愛しているそぶりは見せない、という美学を表したかったのかな。

 俳優を尊敬して彼自身のセルフカバーバージョンの映画なのか、提灯脚本とでもいおうか。B級テレビ画面向き映画だった。