ちょス飯の読書日記

 『イティハーサ』ぶーけ豪華版 1〜15巻 ★★★★☆

イティハーサ (第2部 4)

イティハーサ (第2部 4)

イティハーサ (8)

イティハーサ (8)

イティハーサ (14)

イティハーサ (14)

イティハーサ (13)

イティハーサ (13)

イティハーサ (15)

イティハーサ (15)

イティハーサ (10)

イティハーサ (10)

イティハーサ (11)

イティハーサ (11)

イティハーサ (12)

イティハーサ (12)

イティハーサ (9)

イティハーサ (9)

イティハーサ (第1部 〔1〕)

イティハーサ (第1部 〔1〕)

イティハーサ (7)

イティハーサ (7)

イティハーサ (第1部 〔2〕)

イティハーサ (第1部 〔2〕)

イティハーサ (第2部 5)

イティハーサ (第2部 5)

イティハーサ (6)

イティハーサ (6)

イティハーサ (第1部 〔3〕)

イティハーサ (第1部 〔3〕)

 15巻最終章、最後の終わり方が、どうも解せない。5回読み返して、やっと作者の言わんとすることが分かった。14巻までは興奮して読みすすんだのだが・・・。

 人間の幸福とは何か。究極の遠距離恋愛の成就。

 神とは何か。神と呼ばれるものは、人間を試すものなのか。

 目に見える神々は、目に見えぬ神(と呼ばれるもの)を信奉するものによって、遂に後塵に帰す。

 作者の見た夢を語ったそうだが、壮大な時空を超えた物語だった。過去の日本なのか、未来の世界なのか分からない。
 異世界のファンタジーとはこういうものを指すのだろう。

 あかいし(陽石)とかげいし(陰石)をまことのり(真の言葉)を唱えて、命を助けたり、奪ったりできるという設定が面白い。勾玉には、なるほど、そういう意味が本当にあったのかもしれない。

 また、神の鏡と刀にも、深い意味があった。

 大団円で文字言葉で、目に見えぬ神の存在を示したが・・・。よくわからなかった。これは、「聴こえてきた」と言う場面なのだろうか。

 それにしても、10数年にわたり最後まで、完璧に物語を書き続けた作者の熱意に驚嘆する。

 少女マンガらしい、可愛らしく美しい登場人物。
山や海の波や背景も、よく描かれている。
 作者の愛する植物の美しさ、背景のトーンの丁寧さに驚いた。
 
 だが、悪の神、威神が皆不細工でおどろおどろしい妖怪変化ばかりで、善の神、亜神が見目麗しい女性のような美人ばかりなのは、・・・・信奉するもの、読者に分かりやすくするためか。

 鬼幽様が、クールでかっこよかった。一狼太は本当に、悲しい男だった。最後に、二組の愛するもの同士が、再びめぐり合い結ばれたのだと思いたい。