ちょス飯の読書日記
『遠野物語』 ★★★☆☆
新版 遠野物語 付・遠野物語拾遺 柳田国男コレクション (角川ソフィア文庫)
- 作者: 柳田国男
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版
- 発売日: 2013/05/16
- メディア: Kindle版
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文庫版なので、もうろくした眼には読み辛かった。ひとつひとつの物語が、きっつきつで行も空けずに続いているからだ。
氏神、土地の神、妖怪のようなもの、幽霊、人魂?
人を騙す狐、狸、山に住む大男などなど。
山間の村には、豊かな人以外のものであふれている。しかも、本当にあった話なのだ。
非常に興味深く読んだ。
死にそうな人が、体を離れて会いに来たり、離れていても愛するものが死ぬ瞬間を察知したり・・・これは、本当にあるのかもしれない。
貧乏だったものが、ある不思議な力で金持ちになったり、逆に金持ちがあることがきっかけで貧乏になったり、・・・人々への戒めで正直に生きろ、という伝承なのだろうか。
津波で亡くなった妻が、結婚前に好きだった男も死んだので、今はふたりで夫婦になって暮らしている、と生き残った夫にいう件は、切なかった。
死産災害で、あっという間に亡くなってしまった人々の魂は成仏できず、死んだことを知らないかもしれない。