A子さん、危機か?

 渾身の手紙も功を奏す事はできなかったようだ。
 4日だったか。A子ばばから、また同じことを繰り返す電話が、かかってきた。
 
「手紙をお出ししたのですが。」と言うと、「ああそうそう、そのお礼を言わなくちゃね」と言ったが、内容については何も話さない。

 自分のことしか興味がないのだ。だが、あなたのことを心配して、真剣に言葉を選んで書き送ったのに。

 読み取れないのか、意味が分からないのか。また、前回話したことと同じことを繰り返すばばちゃん。また、話している途中で、ついさっき話したことを繰り返し尋ねる。これは、あれでしょう。認知症でしょう。
 突然「りりりり」と目覚ましが鳴ったので、「あ、すみません。」とベルを切りに行き、電話口に戻ると彼女は電話を切っていた。

 chosu-pampaの2倍以上の給料をもらって、遠くに住んでいる公務員の彼女の息子にも葉書を出した。「お母様がご病気かもしれません」と書いた。
 出し忘れたかと思っていたが、無いので既に投函したらしい。もう、届いているはずだ。もう、君しかママを助ける人はいない。