ご近所の庭

 
 ご近所のP商店の小さな庭にP夫人が、いろいろな花を四季折々に咲かせている。大きな紅白のボタンが揃い咲き。紫のおだまきと白い勿忘草などの華麗な面々。
 写真に取らせてもらった。
 
 「おだまきの種をやろう」というのでお店に入ったら、おばさんの若い頃、40年以上昔、農協で働いていた話などを聴かされて面白かった。当時は、通帳に、ペンでインクをつけながら手書きしていたと言う。計算はすべてそろばん。決算の時、どうしても勘定が合わない。徹夜して皆で計算したと言う。そこでおじさんと出会い、恋愛結婚したのだそうだ。おばさんのおしゃべりが止まらないが、客はひとりも来ない。
 おばさんの首には、20万円の肩こりに効く黄緑色の天然石のネックレスがいつもきらりと光っている。
 chosu-manmaは、そのネックレスの購入ドラマを以前聴いていたので、対抗心を燃やし、自分の手作りネックレスや様々な首飾りを付けて、P商店に行く。一瞥しても「いいネックレスをしているね」とは、おばさんは、決して言わない。