ちょス飯の読書日記
『のうりん』★★★★★
のうりん (GA文庫)
実在の岐阜県立加茂農林高校を一年間取材して、地元密着の農業ネタ満載。ラブ米ディ。
主人公耕作が、農業の厳しさも含めて「農」を愛する男としてぶれない。巨乳ツンデレ時代劇風セリフの胡蝶さんも面白い。耕作の同級生継は、成績優秀のイケメンでややホモ系。農(みのり)は、主人公の母親代わりで、恋愛対象でもある。そこへ、耕作が熱中している元アイドルの草壁ゆかたんが、木下林檎と名乗り東京から転校してくる。
農作業の一つ一つは、リアルで読者の知らない薀蓄もたくさんある。猿が農作物を荒らしに来るのは、どの地方にもある大問題。環境問題も知らされる。
お子様向きの書き方で、たわけらしい方法で柔らかく楽しい解決ができたが・・・
セリフの郡上弁が面白い。
洗濯機の使い方も知らない、林檎のパンツを奪い合う場面はとくにおかしかった。名言も飛び出す。
しかし、「誰でも心の中で自分だけのパンツを被っている」は、言い過ぎでしょう。パンツには、そんなに憧れない人もいます。
心の傷ついた元アイドル林檎を笑わせようとする皆の努力が可笑しかった。笑いの中に、農業の厳しさ、青春のきらめきを感じた。二巻からが楽しみ!!