調布にガメラ

 まさかこんなところに!!
 調布駅前のグリーンホール、ロビーに。ガメラが戦闘態勢で立っている。

 〇ちゃんの夜からの、ライブに調布までやって来たchosu夫妻は、途中で買ったたい焼きでランチしようと、椅子を捜し、ここを見つけた。風が強い。
 ふらりと入って驚喜。chosu-pampaは、子どもの頃、映画館で見た本物のガメラに、40数年後に再会できたからだ。chosu-manmaは、夫が喜ぶことが嬉しい。

 調布は私達が大好きな、水木しげる先生の住む街。布田天神通り商店街には、鬼太郎と目玉おやじねずみ男、一反木綿と猫娘などのしょぼい人形が飾ってあった。大はしゃぎで、記念撮影。境港の人々が、熱狂的に鬼太郎便乗商売をしているが、調布はあまり盛り上がっていない。

 宿を取った。10時頃終了とすると、終電、バスに間に合わなくなるから。

 ああ、初めての〇ちゃんの有料ライブ。初めてのライブハウス。
 彼女のおかげで、夫は楽器を彼女のように奏でてみたいと習い始めた。彼女のおかげで、〇日にコンサートがある。その日まで、また頑張ろうと張り合いを持てるようになった。
 18時半。わくわくして、小さな花束を買い、会場へ。
 小さな小さな店は、ほぼ満席。身内や家族・幼なじみの人に混じって、2年前からファンになった私達も座った。 暗い店内に、いつものままの彼女が。
 他の演奏者は、知らない人ばかりだったが、隣席の紳士は訳知り顔で、とても有名なミューッジシャンばかりだと言った。

 見たことのない楽器、知らない曲。素晴らしい彼女の笑顔。

 本当に夢のような、2ステージを堪能。

 だが、chosu-pampaは、普段の演奏の方が良いという。彼女の演奏の素晴らしさが、濃い出演者に消されてしまったと。

 そうかな。そうかも。面白いレゲエ調の、ベースギターが素晴らしかった。スチールパンの音色にも、驚いた。丸い中華鍋のようなものに、音階が表現できるとは。凹凸が丸く付けられていたが。

 昼も夜もたい焼きお好み焼き、食パンで済ました。

 この店では、気張ってデキャンターの赤ワインとチーズ、ピザを頼んだ。3時間もいて飲み物だけでは・・・格好悪いと思ったが・・・周りは、ビール一杯だけで、平気な人もいた。

 支払いは驚愕の9200円。散財の夜。だが、こんな体験をさせてくれた〇ちゃんと、彼女を思う夫に乾杯!!貯金は減ったが、心は潤った。

 「この世界が、素晴らしいと実感しています。人生に悲しいことは32%。残りは楽しいことでできている。」彼女は言って、「What a wonderful world」を演奏してくれた。涙が出た。
そうとも、悲しいことは32%。