ちょス飯の読書日記
映画が面白かったので、原作を読んだ。
『ふがいない僕は空を見た』 ★★★★☆
女のための女が書いた、エロチックな小説。
いじめられっこ同士のカップル。主婦なら、働かなくていいからと好きでもない男と結婚するアンズ。
不妊を責め立てる、姑。
一人ぼっちのアンズが、アニメの魔法少女になり、妄想で自分を癒している・・・これは、ある文化かもしれない。
映画より、ハードな描き方だった。
それぞれが、独立した短編集。
助産婦のシングルマザーのひとり息子が、不妊の中年主婦に夢中になるという可笑しさ。哀しさ。
優しくて強い、母。
だが、アンズの姑のように、孫をペットとして着飾らせたり、他の老人に見せびらかしたいという」あまりに、アメリカで代理母を雇ってでも、孫がほしい、という恐ろしい女もいる。
いろいろな、人々の暗部と気高さが描かれている。
映画では、アンズは原作より良い女性に描かれていた。こちらでは、他人が夫の子を産んでくれて、子育ても姑がしてくれるのなら、それも楽でいいな、とある。
本音だろう。面白い。