ちょス飯の映画評


  1月14日 『ふがいない僕は空を見た』  ★★★★☆
  
 金さえあれば、人間の卵まで買える世の中になった。

 貧困と不妊治療とインターネットでの性交場面画像のばらまき。名もない人の悪意。いじめ・・・
 何故か、ムラマサの貧乏な友人がその画像を、学校や家庭に配布する。しかし、揶揄嘲笑するクラスメートを殴ったり、ムラマサを励ましたり・・・
 金持ちで優秀な男が、少年の裸を撮ったりするが、貧乏な高校生を助けたり・・・

 人の多面性と今日的な問題、社会の縮図のような・・・がたくさん描かれている。

 ひとりも、ヒーローが出て来ない。皆心に傷や悲しみを抱えている。

 ラスト、不妊主婦がプラットホームにひとりで立っている場面。私は、彼女がきっと新たな一歩に踏み出したと思う。