ちょス飯の読書日記

 藤田和日郎著 『月光条例 12巻』 ★★★★☆
 

月光条例 12 (少年サンデーコミックス)

月光条例 12 (少年サンデーコミックス)

俄然面白くなってきた。作者は、「少年向きに」描いているというが・・・・。中年の読者にも、超面白いし丁度合う。
深い深いテーマ、「しあわせ」って何?
 『青い鳥』の主人公チルチルが、「月打」されて次元も時空も超える不思議な力を持つ。
彼は「青い鳥」を探すより、本を飛び出して作者に会い、幸せな結末に書き直させれば、童話の登場人物は皆幸せになれると思い他の童話の中へ旅立つ。
 しかし、・・・・。作者不詳、口伝の民話の悲劇は変えられない。
藤田氏持論、「子ども向きの物語はハッピーエンドでなければいけない」。はてさて、彼の分身チルチルはどうなるか。とひとつの物語の展開に重複して、本作主人公・月光くんの正体を知るための修行が、アラジンの魔法のランプの中で繰り広げられ、・・・。
海辺から、アラビアンナイトの世界に潜入した、エンゲキブ(月光の思い人)、トショイイン、シンデレラ、赤ずきんなど美女が水着姿で暴れまわるお色気ありの痛快アクション。
ただ、鉢かずき姫が、足技で着物の裾を開いて太もも丸出しで闘うのが、見ていて気恥ずかしいのでマイナス★
伸縮性の戦闘ズボンをはいてほしい。