叔父無事

 認知症の叔父がいろうの手術を受け成功したとの知らせ。良かった。もう、両手をベッドに拘束されることはない。
 栄養を取り体力を付けられるだろう。

 だが、これは彼の意思ではない。もはや彼に意思の確認をすることはできない。
 彼は、知らぬ間に腹に穴を空けられ、栄養や薬を送りこまれる。そして便も取られる。
 「一日でも長く生きていてほしい」という娘達の願い。彼は、病気になる前は、親戚中で一番のエリートサラリーマンだった。賢くて、スポーツマンで多趣味の人だった。
 多分、延命治療もいろうも拒否するタイプだったろう。元気なときは、もしもの場合の話し合いは一切してこなかったという。
 叔父には生きていてほしい。chosu-manmaも彼の娘達と同様に、そう思う。たとえ植物状態で、寝たきりであっても。
 ただどうか、彼の尊厳は、可能な限り守られてほしいと願う・・・。