まだ大掃除完了していないのに2009年は35分後にやって来る

まだおせち料理を全部作っていないが、疲れた。明日にしよう。黒豆はできた。煮しめとなますと「ピーナツ入り田つくり」も。

ピーナツ入り田つくりは、私がまだ独身の頃に隣の小母さんに教わった。秋田から12、3才の頃機織女工としてやって来て、この町の青年と結婚。しかし、幸せな結婚生活はわずか4年程で終わる。下の子が二才のとき、夫が事故死してしまったのだ。彼女はふたりの子のために泣く暇もなく、働き詰めに働いた。色白の秋田美人だが、大きくて腕の太いたくましい人だった。やがてわが町の保育園の給食の小母さんとなり、保育園に一間の部屋を付けてもらい、小母さん一家はそこに住んでいた。「母子家庭だからと馬鹿にされてなるものか」と人一倍義理を欠かさなかった。
そして、引退してからこつこつと貯めたお金で家まで建てた。朗らかで苦労話をいつも笑って話したものだ。料理上手で、いろんな美味しいおかずを作っては、わが家に運んでくれた。

小母さんのこと、毎年大晦日に思い出してこれを作る。

小母さんは終戦後まもなく見た光景を、あるときテレビの特集で観て思い出し、泣いて語った。強制労働をさせていた中国人や韓国人を帰国させるからと船に乗せ、実は報復を恐れて船を爆破し海に沈めたと。そのことを見ていて子どもだった小母さんはさぞ、怖かっただろう。死んでいった人々の無念を思うと、辛かったろう。聞くだけでも、まったく胸塞がれる。悪魔の所業だ。なんと酷いことをしてしまったのだろうか。悪魔は人間の中にいる。

いつまでも辛い思いを抱いて生きねばならない。戦争は、あらゆる人を傷つける。殺し殺されるもののみならず、関わったもの、周辺にいたもの皆を。また動物も植物も地球も。戦時の記事を読むだけでも・・・後世の読み手ですら想像するだに恐ろしくて、辛い。苦しい。悲しい。あるいは、憤りを抑えられなくなる。戦争に正義も大義も存在しない、みな傷つくのみ。

ガザ地区イスラエルの報復合戦、今すぐ止めよ!

小母さんが亡くなってもう13年。

 合掌