水木しげる先生の子ども時代

のんのんばあとオレ (講談社漫画文庫)

のんのんばあとオレ (講談社漫画文庫)

を描いた『のんのんばあとオレ』①②巻読了。泣ける、泣いた。水木氏のあたたかさの本質は、自然への畏敬と素直な心。純真さだ。背景の絵や妖怪の絵の細密さに比して人物のふわふわ感、気の抜けた描き方が可笑しい。
いろいろなことに悩みながら、ひとつひとつ乗り越え、あるいは折り合い、そしてのびのびと活き活きと生きてこられたのだなあ。境港の自然と父上の偉大さと母上の生活力とのんのんばあはじめ周りの人々、そして妖怪が彼を大きくしたんだなあ。本当に豊かな子ども時代を、送られたのだなあ。素晴らしい。これは、小学校の教科書にするべき作品である。

水木先生、あの戦闘の折はよくぞよくぞ逃げ抜き、生き残ってくれた。そして、今でも右腕一本で私たちにマンガを描き続けて下さっている。

ありがとう。

読めて幸せ。