びっくり

 昨日今月6日に続いて、26日にオウム真理教死刑囚が6人一度に絞首刑となった。マスコミは既にこの日の死刑執行を知らされていた感がある。

 いつ死刑になるかわからない状態で、20数年間毎日生き続けていたかと思うと、凶悪犯だとはいえ、彼らが気の毒に思えてしまう。両親が存命の人がほとんどだった。
 どうして、彼らは大勢の人を殺傷することに疑問を持たず、教祖のいうなりになっていってしまったのか。
 しかし、親たちは獄中の息子たちを見捨てはしなかった。井上嘉浩の両親は、再審請求を続けていくという。死体となってやっと家に戻ってきた息子を、家族はどんな思いで迎えたのだろうか。もしかしたら、息子が悔悟の念や、死の苦しみから解放されたことにほっとしたかもしれない。減刑できず、助けられなかったことに、慟哭したかもしれない。
 教祖の都合で、あまりにも多くの人が殺された。未だにサリン吸入の後遺症で苦しめられている人の悲惨な姿を思うと、実行者は死をもって償うしかないと国は判断したのだ。
 
 行政も民間研究者も、死刑をゲ−ムセットとせず、教祖の心理、犯罪を実行してしまった弟子たちの心理と、彼らが何をしていたのかを今後も研究し続けるべきだ。残された資料と、林郁夫氏や元信者たちに協力してもらい、プロファイリングをするべきだと思う。
 また警察の捜査の不手際をきちんと、公表してもらいたい。一人目の犠牲者が出た時点で、内部調査を徹底していれば、第二第三の殺人は防げた。
 松本サリン事件の犯人を正しく特定していれば、地下鉄サリン事件は起きなかった。そもそもオウム真理教を宗教法人として、認可したことに対する反省を行政はするべきだ。TBSは、みすみす坂本弁護士一家が殺されるきっかけを作ってしまったし、教祖をバラエティに出演させて、視聴率を稼ごうとしたテレビ局、雑誌マスコミは、この機会に、猛省してほしいものだ。