ふたつの刺繍展

 偶然にも先月末に続き昨日、もうひとつの刺繍展を見に行く。
 昨日が休日だったchosu-pampaは、愛妻の外出を非常に嫌うのだが、どうしても友人の作品を見たくて出かけた。普段は「わしもわしも」と何処へでもmanmaの後を付いて来るchosu-pampaなのだが、いかんせん喘息と花粉症で外出はしないほうが良いと判断。留守番させた。
 昨日は、午後通院だったので一回分だけでも交通費を節約するため、この日の午前中刺繍展へ出かけたのだ。
 
 慌てた。予定より一時間も出発が遅れてしまったから。アイメイクに時間がかかってしまった。貧乏だが、身だしなみを整えて古い服の中から精一杯のコーディネートをしてchosu-manmaは出かけた。

 初めて行く会場は、小山のてっぺんの公園内にある文化財指定の素晴らしい石造りの建物だった。美しい!ここへ来られただけでも超ラッキーと喜ぶchosu-manma。

 出迎えてくれた友人は、杖をついて急坂を登ってやってきたchosu-manmaに感謝してくれた。ゆっくり見たかったが、予約時刻が気になり超高速で鑑賞。

 友人の作品は額絵、テーブルクロス、バッグなど数点ありどれも美しい完璧な出来栄え。花鳥風月、風景、街並み、幾何学模様などなど、その色とりどりの繊細な糸が描く形の見事なこと。精密な仕事だ。なんと根気のあることだろうか。
 お金と時間のある有閑マダム達の趣味、貴婦人のたしなみに圧倒された。
 生徒の作品も、先生のものに遜色ない。

 先月末見たのは、別の友人が習っている先生の個展。こちらは、自由刺繍。水彩画のようにかろやかに端切を使い線や点(フレンチノットのゆるいやつ)で花、窓辺、街並みなどを描くものだった。高名な先生らしく、刺繍はすべて額に入れられて芸術作品として10数万円の値がついていた。
 お稽古代も、はんぱなく高い。友人は、著名人が好きなのだそうだ。

 お弟子さんたちから盛り花が贈られ、会場に飾られていたが、飾られていた盛り花の華やかさでは、昨日の方が勝っていた。

 自由に使えるお金は、食費とトイレットペーパー代のみ。極貧で芸術を楽しめるようなchosu家ではないのだが、どうしても行きたかった。
 見たいものを何でも見たいのだ。

 病院へは1時間遅れで到着。医師を待たせたことはないchosu-manma。どう言い訳しようかと考えながら、待っていると。奇跡が起きた。愛のあるところに奇蹟は起きるのだ。
 
 なんと、飛び込みの初診患者が2人入ったということで、1時間半以上たった2時半cyosu-manmaが呼ばれたのだ。2時過ぎの予約の患者は、cyosu-manmaより早く来ていたそうだが、結果的にchosu-manmaは彼女たちより先に呼ばれた。なんと遅刻ではないと見なされた。先生は、平謝りに診察が遅れたことを謝ってくれた。


 くくく。