術後一週間検診に◯

 白内障の手術して3日間同部屋だった、病友と再会。
 11:30の予約なので、丁度のタイミングで病院に到着すると、一つ前の番号札を持った彼女がいた。しかし、他の面々はすでに予約時刻前から来ていたらしく、chosu-manmaはラストだった。結局、数時間前から、皆は来ていたことになる。
 お互いに、良く見えるようになった目を喜びあった。
 お隣のベッドだった恵子さん(仮名)は、別の日に手術したきなこさん(仮名)との会話によるときなこさんは、半径200m以内に親戚中暮らしていて、まあまあ仲良くやているとのこと。一方恵子さんは、親戚が遠くにいるが、付き合いがないのだという。母とも妹ともうまく行かず、疎遠なのだという。
 恵子さんは穏やかで上品、お金持ちそうな69歳。このように、素敵な人が身内とは仲良くしていないとは。なんだか不思議で、そして嬉しくなったchosu-manma。chosu-manmaの家族も、今回の手術のことを知らせはしたが、誰も結果を問うてはくれないのだった。友人たちは、励ましの言葉や御見舞をくれたが。
 待っている間に、「お孫さんはいらっしゃるでしょう?」と恵子さんに尋ねると、なんと3人の孫が異国の地にいるとのこと。娘が外国人と結婚して仕事の関係でアラブ圏に住んでいるそうだ。お孫さんはかわいいでしょうね、とまた尋ねると渋い顔になり、ええ、可愛いですよ、ただ・・・。
 娘が、夫の話す英語で育てて、日本語を教えなかったので、自分とは会話ができないのだという。
 ええっ?
 
 じゃあ、今から英会話を勉強されたらどうですか、とchosu-manma。恵子さんは、とても無理だと即答した。
 しかし、スカイプで娘とは世界中どこにいてもしょっちゅう連絡を取り合っている。写真はフェイスブックで見られると言った。
 海外に娘さんがいるなんて、素敵ですね。異文化を学べますねとchosu-manmaは、心底うらやましいのだった。
 恵子さんも、chosu-manmaも診断の結果、術後の異常はないとのことで、またそれぞれかかりつけの眼科医院へ戻されることとなった。
 数分しか、おしゃべりしなかったけれど、恵子さんのお人柄を少しだけ知ることができ、あたたかみを感じた。良くなった眼で彼女を見ると、なかなか愛嬌のある丸い笑顔の人だった。