びんちゃんと墓参り
近所のおばあさんが亡くなって、早一年がすぎた。びんちゃんが、一緒にお墓参りに行こう、と一周忌の二ヶ月前から誘うのでそうだ、行こうねと約束。
しかし、びんちゃんはやや脳が劣化したのか、花を未だ買っていないからスーパーで買ってから行こうという。2ヶ月前から計画していたのに。当日の準備を前日に、できなかったのだ。
約束時刻より15分早く集合。花をそれぞれが買った。昨年はびんちゃんひとりが準備していたので、chosu-manmaはお供えの果物とおばあさんが好きだったヤクルトを準備して持参したが、今年もその準備を、こちらはしていたのだが。
お墓につくと、「お線香もろうそくもマッチも忘れた」とびんちゃん。ああ、私も準備して来なかったから、ごめん。(というのは、昨年びんちゃんが持参していたので、つい持っていかなかったのだ)とchosu-manma。
びんちゃんは、お墓までの道のり夫の悪口を言ったり、息子の自慢をしたり、そしてchosu-manmaがいろんな道沿いに生えている草花や庭先の花々の名前を言うと、「何でも知っているね」と驚くのだった。
「自分は馬鹿だから、忘れっぽいから」と。
哀しかった。