ちょス飯の映画評
『シン・ゴジラ』 ★★★★☆
今更、ゴジラなんて。と思っていたが日に日に、庵野監督の新作ゴジラが観客動員数をどんどん伸ばしていると知り、見てみたくなった。
19日、夫婦50割で観に行く。
これは、夫曰く「期待を裏切った」つまり、つまらないだろうと思っていたのに、ずごい衝撃を受けたという。
私も、まずあまりにリアルな政治家対ゴジラという図式に驚いた。
ある日突然に起きたわけの分からない、巨大な大災害に対して、「どう人間は立ち向かうのか」というこまごまとした、日本政府当局の動きが描かれている。
ゴジラの通った後は、焼け野原になり全ての物が破壊し尽くされてしまう。人間はただ恐れおののき、逃げ惑うばかりだ。
しかし、日本には自衛隊がいる。そして、自衛隊を支援してくれる「同盟国」が。やや、皮肉のような描き方だが、日本の戦力ではまるで歯が立たなかった。
これ以上はネタバレになるので、まだ見ていない人のために書かない。
二点だけ、注文をつけるとすると、逃げ惑う人々の苦悩や死者を悼む姿ももう少しあっても良かった。
また、主人公がもう少し失敗したり、迷ったりしても良かった。
ゴジラが攻撃される場面では、可哀想になってしまった。彼は好きで生まれてきたのではない。ただ、歩いているだけで人々の暮らしを破壊してしまう存在であるだけだ。
ゴジラを産んだのは人間なのに、だ。
プログラムを買おうとしたら売り切れだったので、別の映画館まで行き、求めた。
熱くなってしまって、ゴジラを4体水彩で描いた。
キャストの紹介に 野村 万斎とあるが、彼がどこに出てきたか分からなかった。
翌日ネット検索すると、CGゴジラの中で動いていたという。モーションキャプチャーをして演じていたとは。