ちょス飯の読書日記
『二度目の大往生』 ★★☆☆☆
- 作者: 永六輔
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1994/03/22
- メディア: 新書
- クリック: 56回
- この商品を含むブログ (31件) を見る
在りし日の彼の著作を読んでみた。これは、二番煎じの本だが、いつも永氏がラジオで語っていたことが活字に起こされていただけだったので、いんちきのような気がした。いや、ぶれないで同じことを語り、書き続けていたということか。
知っているセリフばかりだったので、ややがっかりして二つ★とした。
今から31年前の日航ジャンボ機墜落事故の乗客のなかには、坂本九ちゃん以外にも、彼の友人である電通の社員も乗っていたという。巻末の、10年目の法要での講演録には、死者と共に生きていることが語られていた。
そうだ、亡くなった人々は生きているものの中で、そっと生きているのだ。35億年の生命の歴史とともに。
『抱く女』 ★★☆☆☆
- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/06/30
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (10件) を見る
自分の意思で寝ていたのに、男達は便所扱いしていたのだ。
やがて、自分の意思で生きていこうとするまでが描かれているが・・・。主人公に魅力がなく、あまりにも平凡。ただ、男に支配されるのはいやだ、という差別に対する抵抗はいつもながらに、主張されていた。
背景に中ピ連や、学生の内ゲバ、ジャズ喫茶、日本赤軍のリンチ事件の感想などが書かれている。桐野先生も、年を取って優しく丸くなってしまったのか。もっとおどろおどろしい展開を期待していた。