やはりそうか、・・・

 
 アルバイトをしている。

 小じわだらけの婆顔に、化粧を塗って髪を結って、綺麗な服に着替えて、さあ出陣だ!!

 命令どおり忠実に動いているつもりが、一昨日取りこぼしが二件あったことに気付いた。
昨日、「申し訳ありませんでした」と相手に謝りに行くと、意外にもすんなり受け入れてくれて、ほぼうまく行く運びとなった。
 正直に自分のミスを認めて、誠意をもって相手方に伝えたらその気持ちが通じたようだ。アルバイト素人のchosu-manmaだが、これはうまく行った。
 実は、先方にも落ち度はあった。しかし、そこは一切突かなかった。
 
 
 ダメだったらもう一度。それでもダメならもう一度。締め切りのある仕事だ。期限まではやり抜こう。

 「おばさんは、今日仕事で失敗してしまったよ。」と昨日近所の坊や(小2)に話すと、「僕だって失敗してばかりだよ」などという。大人を励ましてくれたのだろうか。

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 やはりそうか。10日。ある人と話して、はっきり確信した。ご家族の哀しみを思った。その人は、3度目に会いに行ったchosu-manmaを全く覚えていなかった。
 30分くらいの間に5度も同じことばかり言い続ける。
 この人と暮らして、やがて介護しなければならない立場になる家族を思った。
 chosu-manmaも近い将来、当事者か、介護者になるだろう。

 一生懸命真面目に生きてきて、やがては頭がぼけて皆に迷惑をかけて死んでいくのか。

 その人は、何万円もするものを、chosu-manmaが誉めると「上げますよ、持って行って。」などと言った。
「絶対だめですよ、こんな高価なものを誰かに上げてはいけません。どうか詐欺に気をつけてください」としか、言えなかった。