ちょス飯の映画評
『ゴッドファーザー』 ★★★★☆
殺人シーンが、あまりにもあっさりと完璧に描かれている。怖くもあり、カタルシスでもある。
イタリア移民のマフィアのファミリーの抗争、内情を克明に描いている。
ゴッドファーザーの家族愛、きょうだい愛、父への息子達の愛。ファミリーの中でも、裏切り者は出る。容赦ない制裁が凄まじかった。
それにしても、ドンが麻薬を売るのに反対したことで、背中を射たれるとは。クリスマスに下町でシチリアのオレンジを買おうとしていたときに。
また麻薬は青少年には売らないで、黒人に売ることにしよう、とファミリーで決定した場面は、おかしかった。
黒人差別を忠実に描いている。妻達の嘆きはあまり描かれていないので、マイナス1★とした。
妹の子の洗礼式に立ち合うマイケル。厳かに神を信じ悪魔を斥けると誓うが、まさにそのとき部下は次々に、敵方を殺戮して回っていた。恐ろしいラストだ。
物語は妹の結婚披露宴に始まり、彼女の赤子の洗礼で終わった。象徴的な手法だ。ドンは冒頭、猫を撫でながら、自分に願い事をしに来る者を相手していたが・・・その後その猫は再び登場しなかった。何故かな。