16日 びろーん

 持病とともに生きるchosu-manma。通院の後で、病院近くに住むスイッチとデイト。彼女の58才の誕生日をお祝いしようと、こ洒落たカフェにランチ会に行く。
 彼女とは4ヶ月ぶりに会う。前日買ったユニクロのオランダ人デザイナーブランドの花柄上下で決めて、昨年彼女から誕生祝に、頂いた紫水晶のネックレスをして待ち合わせのカフェへ行くと・・・
 彼女の座っている空間・そこだけ、モノトーンの空気が・・・

 スイッチが暗い顔で、13時01分に到着した私を待っていた。コップの水が減っている。こちらは1分の遅刻だが、彼女は大分早く着いていたのだろう。
 私のいでたちに、何のコメントもくれない。「あなたのお祝いを言うために装って来たよ」、と言いたかったが、謙虚なchosu-manmaは、胸に収めた。
 次の瞬間衝撃が走った。テーブルの上の手を見ると。ビローンと彼女のしましまTシャツの袖口が伸びきっている。見ないことにして、平静を保った。

 1週間前に寝たきりだった、父上が亡くなられたという。「きちんと、遺産を分けてもらったほうが良いよ」と以前から、委員長として忠告してきたが、「長男がすべて相続するだろう」、と気のない返事。chosuは、争うよりきょうだい仲よくする方を選んでいるのだと分析。しかし、きょうだい間は不仲だと言う。
 
 髪が随分薄くなっていた。減量もやめたのだろう、激太り。ノーメイク!!
 
 こちらの、近況は面白おかしいものばかりだが・・・彼女の話は、既に何度も聴かされているものばかりなのだった。こちらのトピックスに話を合わせようと、知り合いの知り合いや同級生、会社の同僚にも、そういうことがあった。と言う。

 ご主人を亡くされて6年、パートは3年前にリストラされ、二十歳過ぎの子らはアルバイトしているが家に金を入れていない状態。他家の経済状態でも、ひやひやしてしまうchosu-manma。

 さらに、「色の白い人には似合うけれど、自分には似合わないから」とサーモンピンクの美しいサマーセーターをプレゼントしてくれた。が、これは古着屋で500円くらいで買ったものだろうと見当がつく代物。
 彼女が、色黒だと意識したこともなかったのに・・・本人は、こちらがそういわれて気を良くするどころか、悲しいことに気付かないのだな。ショック。 chosu-manmaが、彼女に贈ったのは、700円のフック。外出先でもテーブルなどにバッグを掛けられる。ピンクの大きな花がキラキラ輝いている。草花好きの彼女に似合うと選んだ。

 chosu-manmaの誕生日は来月。何故そのときまでプレゼントするのを待てないのだろうか。
 
 スイッチは、リストラ後3年主婦をしているが・・・したいことをして、着たい服を着ればいい。
 ついつい「また、わが家へ来てね」と言ってしまった。

 彼女は、いつでも自分の家へ来てと言ったのに、具体的に何日に行ってもいい?と聞くと必ず次にして、と言うから、こちらも招かないほうが良いかなとも思う。
 
 人間関係も、断捨離すべきかな。面白い話が聞きたい。もう知っている話だと彼女が詰まっている時、その続きを、こちらが話してしまいそうだ。