ちょス飯の読書日記
『スナーク狩り』
- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/07/12
- メディア: 文庫
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テレビでドラマ化されたので、原作を読んだ。
まだ、携帯電話が普及していなかったころの、良心を持たない犯人(スナーク)を 懲らしめようとする被害者の元夫であり父である中年男。柄本明が、好演したが・・・『悪人』の父親とかぶってしまった。
恋人に捨てられた女の猟銃を奪い、「犯人たちが反省しているか」突きつけてみようと男は、金沢へ向かうが・・・
途中乗せてもらった車の親子との交流。かんもく児が、「おじさん」と声を上げる場面は、良かった。
宮部作品に出てくる、人の心に住む怪物と、怪物になってしまった人と。許されざる犯罪が、現実の世界で起きている。
作者の加害者への怒りと被害者への温かい眼。励まし、いたわりを感じる。が、さすがに、初期の作品らしく、ぎこちない運びだ。