ちょス飯の読書日記

 『カラマーゾフの兄弟』5巻 ★★★★★
 

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟 5 エピローグ別巻 (5) (光文社古典新訳文庫)

 第5巻「エピローグ」は、365頁中40頁である。後は、作者の生涯や解説。面食らった。だが、亀山氏の「息使い」情熱、興奮がみなぎる文章で堪能した。
「エピローグ」・・・このような、結末が待っていたとは。
 ドストエフスキー最期の小説。まだ、第2部を書くつもりだったという。

 人間とはあまりに矛盾な存在。いいものの中の暗黒面。悪者の中の清らかな面。さっき、こう言ったのに一瞬にして真逆の態度になるなど・・・
本当に、人間の描写が凄まじい。

 彼の父親が、領地の農奴に惨殺されている、そのことを書いているともいえる。殺した実行犯が殺人者ではないという。・・・・深い。深い、物語。
 ドストエフスキーにはまってしまった!!
 次は『悪霊』を読もう。

 放送大学で、亀山氏を拝見。熱い男だ。