ちょス飯の読書日記
『純平、考え直せ』 ★★★★☆
- 作者: 奥田英朗
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2011/01/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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純平役を、松田翔太で映画化されるのではないかな。
世相を反映し、匿名若者の、無責任かつ熱い、本音ネット掲示板の書き込みがおかしい。
母に愛されず、誰にも頼らず暴力だけを武器に生きてきた純平が、皆から「鉄砲玉をやるな」「考え直せ」と言われて自分が愛されていることに気づく件は、この筆者独得の優しさ、善なるものとしての人間讃歌だと思う。
滑稽でもの悲しい人間。
桐野夏生氏の、同様のヤクザの下っ端を描いた短編があったが、あれも滑稽だった。関東ヤクザでも広島弁を使ったり、菅原文太のモノマネをしたり、・・・映画の中の世界を本当のことだと、本職が信じている。