ちょス飯の読書日記

 万城目学著『鴨川ホルモー』  ★★★☆☆
    

鴨川ホルモー

鴨川ホルモー

  <ネタばれ注意>
 これは愉快な教養娯楽小説。まるで落語だ。
 最重要な、神に踊りを奉げる場面の歌が小林亜星作曲のレナウンの懐かしのCМソングだとは。私には全然思い出せぬが・・・。若々しい京大生が、厳冬の真夜中にフレンチカンカンのように、歌い踊り狂い、裸になっていくのは、涙が出るほど滑稽な場面だった。それが隠れているものを、可視化させるとは・・・。オニを呼ぶ儀式だとは・・・・。
 ホルモーが、敗者のギブアップの音だというのがまた可笑しい。

 ただ、楠木ふみの女心は,主人公安倍が気ずかないだけで、読者にはもう見え見えだったのでマイナス2★とした。