鎌倉日和

 突然のリストラから一年。元同僚の三人と江ノ電に乗って鎌倉へ。
 懐かしい仕事の話(スーパーの清掃パート)や、スモールトークで盛り上がる。ゆっくり歩き、お洒落な店に立ち寄りちびちびと安いものを買ったり、江ノ電フリーパスを利用して極楽寺長谷観音鶴岡八幡宮を巡った。昼は、生しらす丼を注文したが、午後2時近くなっていたので釜揚げしらすしかない、とのことだった。残念。値段もそのまま。長話は禁止らしく、食後にお喋りしていたら、食器を片付けられて追い出されてしまった。席は一杯空いていたが、「次のお客さんが来ますので」と。でも、てんちゃんが、同じ話を繰り返して止まらないので、切り上げられて良かった。観光地では、長話しは止そう。
 空は快晴、海も美しかった。朝は寒かったけれどだんだん暖かくなり絶好の鎌倉日和となった。
 花の少ない時期で、紅葉はまだ見ごろではなかったが、八幡宮の倒れたイチョウの樹からは新芽が元気よく伸びていた。

 急死した叔母や家族のことを想いながら、たくさんの仏像や神様にお参りした。
 鶴岡八幡宮で「はとみくじ」を引くとchosu-manmaのみ「吉」他の人は「末吉」「小吉」だった。かわいい小さな鳩の根付がおまけについていた。

  写真は長谷観音にあった夥しい数の水子供養のお地蔵様たち
 亡き叔母には、二人の娘の下に、死産した男児がいた。死んだ子を産むのは、本当に苦しいことで大変な難産だったそうだ。祖母が生前、叔母の目の下の隈はそのときにできた、と子どもだったchosu-manmaに教えてくれた。
 出産寸前に、お腹の中で子どもが亡くなるとは、どんなに悲しかったことだろう。いつも笑顔だった叔母は、決して死んだ子のことを語らなかった。
 四十九日が過ぎて、天国へ昇ったら叔母は彼と再会できるのだろうか。水掛け地蔵にお参りした。合掌