ごめんなさい
数週間前、父や叔父たち親しかった友人たちの遺影にお供えした花束の中に、ケイト、君はいた。
真っ赤な鶏頭の花を食べていたね。
同じ花が咲いている、Yばあさんのところへ置いてやろうかとも思ったけれど・・・。瓶の中で観察してみることにしたんだ。どんな、蛾になるのか知りたくて。
すると、わずか5㎝にも満たない君は。瓶の中から出てきてあちこち歩き回り始めた。これは、さなぎになるための場所探しの行動。ティッシュを敷いて瓶に戻すと・・・君は、やはりさなぎに。
羽化する日を待っていたのに。毎日観察していたらこんなことにはならなかった。
ずっと、放っておいた君を、今日見てみたら・・・。大人になって死んでいた。ごめんなさい、ケイト。
今までの経験から、蛾がさなぎから羽化するまでの日数をもっとかかると勝手に思い込んでいたchosu-manma
の大失敗。無関心が君の生命を奪ってしまった。お腹はぺこぺこ、喉はからからだっただろう。
甘夏蜜柑の木の根元にケイトを埋める。貝殻の棺にのせた。 合掌。
今、レタスにくっついてわが家にやって来た幼虫(ヨトウガかな)ディーン三世も観察中。君とは別の種類のものだけれど、必ず必ず羽化した時、大空に離すよ。 chosu-manmaの家の近くにはレタス畑がないから。あったとしても誰かの栽培している野菜を食べるから、ディーンをこの幼虫の姿のまま解き放つわけには行かない。189円のレタス。ディーンのためなら決して高くない。