D伯母さんの葬式

 一昨日、chosu-manmaの故郷に住むD伯母が亡くなったと従弟のI君が知らせてくれた。今日は、涙雨降る葬式の日。――遠くから合掌。

 I君は、一昨日伯母が急死したと知らせを受けて駆け付け、坊さんが枕経を上げるのに間に合った。その後、Dの息子のV君は坊さんに「母の戒名に院号を、亡き父と同じく付けてほしい」と頼んだそうだ。

 すると親族から「院号はいくらかかるのか?」「もったいないから、やめておけ」などと、茶々が入った。
 確かに、勿体無い。ただ世間体、見栄を張るためだけに死者に大げさな虚飾の文字を贈るのは・・・

 院号とは何か、調べてみた。本来は、坊さんから死者の生前の行いを褒め称える場合に授けられるもので、檀家の側から、頼むべきものではなかったという。ましてや、代金を払って付けてもらうという代物ではなかったらしい。
 しかし、現在は金のある人は、死んでもそのお金を支払うことで、生前の行いを問われず良い名前を坊さんから授かることができる。豪華な長い院号付きの名前の人は、浄土でも「わらわは、位が上じゃ、短い名前の貧乏人め、頭が高―い!」などと威張ったりしているのかな?
「戒名」は、キリスト教の免罪符にもやや似ている性質のものだなあ。

 だけど、母を愛するV君は、栄誉ある名前を母に付けて貰う事で、親孝行できたと思っているのだろう。優しい、誠実な人なのだなあ。chosu-manmaには、彼の気持ちが良くわかる。
「V君の稼いだお金だ。彼のしたいようにすればよい。周りはいらんことをいうな!」
 Iくんは、強欲なじじばばのつぶやきを払拭したという。

 白州次郎は言った。「葬式無用、戒名不要」と。<だったかな>