秋のおいしいもの

 それは、さんまと梨
 《秋刀魚》秋刀魚は、今年不良で高値だというけれど、このところなぜか、私の近くのスーパーでは88円で売っているので、何度も頂いている。
 狭いマンション住まいなので、なかなか塩焼きには挑戦できない。部屋中にさんまの臭いがしみこんでしまうから。
 そこで、蒲焼や煮物・揚げ物といろいろな方法で調理している。今年初めて覚えたのは、秋刀魚の揚げ浸し。南蛮汁に少しナンプラーを混ぜて、かりっと片栗粉をまぶして揚げたさんまを浸し待つこと30分。
 すると・・・なんとまあ、絶品の秋の味!

 《梨》14年前だったか・・・夏の終わりに地元の梨園に行き、自分で選んだ実を枝からもいで、即その場で食べた幸水の味。あれほど、みずみずしく旨かった梨はない。どの枝にも、あちらこちらにとせみの抜け殻が付いていた。ここのせみは梨の根の汁を吸って育つのか・・・・根っこも甘いのかな?
 昨年、鳥取近郊に住む百歳の友人が、突然送ってきた20世紀梨は、酸味が良い!薄い黄緑色の皮、気品のあるその姿も美しいことこの上ない。
 子どものころに食べた、赤っぽい薄茶色にてんてんの付いた長十郎梨。あれも、甘くてやわらかい味がした。

 秋刀魚の揚げ浸しを食べてから、デザートに冷やしておいた梨、これが秋の極上メニュー。