ちょス飯の読書日記

 『ジョカへ・・・』
  

 小、中、高校生のころ夢中で読んでいた大島弓子先生のマンガ。図書館で見つけて再々読。何度読んでも、おばさんになった今読んでも面白い。胸がきゅんとする。とても美しい言葉遣いで、すぐ赤面する出演者。どのセリフも文学的だ。
 『罪と罰』を彼女が描くとこうなるのか。美しくてはにかみ屋の登場人物たち。(大矢ちき先生のおふざけも面白い。)でも、スビドリガイロフは、もっと恐ろしく凄みのあるところを表現してほしかった。

 もっとゆっくりの展開で長い頁で描かれても良い。中身がぎっしり詰まっていて、無駄がなさすぎ。展開がとても速い。早口で語られたかのような珠玉の短編集。当時先生には、ページ数を限定される読みきり短編の仕事が多かったのだろう。