ちょス飯の読書日記

ゼロの焦点』★★★☆☆

ゼロの焦点 (新潮文庫)

ゼロの焦点 (新潮文庫)

  映画化されているので読んでみたが・・・。4人もの人を殺すのにはやや、動機が弱い。動機は戦後の混乱という背景、社会性のあるものだが。もう少し人物の心理描写がほしい。

 『砂の器』もそうだが、どうしても誰にも知られてはならない過去を消すために、その事実を知る人を消すというストーリーは・・・。物語としてはあり得るけれど、・・・。連鎖的に無関係な者も消されてしまうのが良くない。

 娯楽としての「紙上の殺人」なのか。

 
 推理小説は、あり得ない状況をさもありなんともう少し「リアル」に見せるものでなければ・・・。

 ただ、映画はこれを膨らませて多くの人が関わり作るので、もっと娯楽性のあるものに仕上がっているだろう。

 前回の映画化がかなり高く評価されているが・・・。今回のものは果たしてどうか?