R叔父急逝

 まだ68才の若さで、人工呼吸器を付けてまだ三日もたたぬのに、叔父の命の炎は今朝あっさりと消えた。
叔父の口臭がうんこ以上に臭かったので、これは以前嗅いだ事があると思っていた。知人で同じ臭いの口臭をさせていた人がいた。ふたり。ふたりとも、それから少したってから死んだ。死の臭いだったのだろうか。私は昨春、彼の死が近いことを予感していた。

 父の通夜のときR叔父は非常に不機嫌で声がかすれていた。人が集まることが大好きでいつもおしゃべりな叔父がしょんぼりしているので、「次に死ぬのはR叔父だよ。葬式代をためないといかんから、一年おきに順番に死んでいってね」と私が冗談を言ったら、しーんとして、親戚の誰も笑わなかった。

 叔父は、たくさんたくさん庭に草木を植えて育てていた。

 G君よ、父のの花を枯らすなよ。

 いつか戻ってくる君の子供たちのためにも。

 なっていない叔父だったがG君は長男として喪主として浮世の義理を果たさねばならぬ。そばにいて支えてやりたいのだが。

 なるべく早く弔問に行こう。