才能の無い生徒

 高校のときの美術を教えてくれた恩師が、展覧会をプロの画家や彫刻家、陶芸家などになった教え子達と一緒に開いた。

 老いて尚、血気盛んに制作を続けておられることに感激して、あるところへ先生の思い出と、芸術のみで食べていかれないことを嘆いておられた先生が、その言に反して多くの生徒を導き、世に送り出したことに感動した、と寄稿したところ、お礼の言葉とともに教え子達の略歴と作品を一点ずつ紹介する冊子が届いた。
 普通科からも、先生の才能を見抜く眼力によって、彫刻家や画家への道を進んだという。

 そして、教師を定年退職されてからも、ずっと慕われて他校の生徒同士も先生を中心に繋がっているという。

chosu-manmaも、加入させてほしいと早速先生に手紙を出した。何万人にもなる生徒の才能の無いひとりを先生は、覚えおられるだろうか。自分達のポートレイトとchosu-manmaのエッセイ集をちょっぴり同封した。