ちょス飯の読書日記
『狗神』 ★★☆☆☆
- 作者: 坂東眞砂子
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 1996/12/18
- メディア: 文庫
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怪奇伝記小説というジャンルなのだそうだ。平家物語の中の謡も謎解きの鍵となっている。
これは、習作というか・・・あまりに突飛過ぎる。近親相姦の極まりが描かれるが・・・。神話の世界が現代に蘇ったのか。
ただし、差別されている狗神付きの一族は、決して周りの人々の不幸を招くものではない。それどころか、平穏に人々の安寧を願って狗神様を怒らせぬよう、手なずけているのに・・・。
村人のあまりの仕打ちに驚いた。
崖から垂らされたロープに殺到して、昇ろうとする人々が「蜘蛛の糸」にあるようにぷつんと切れて、地面に撃墜していく場面は恐ろしかった。
生まれて来られなかった死産の赤子が、これほどまでのおどろおどろしい惨劇を招く力があるだろうか。
腑に落ちない。故に2★評価