ちょス飯の読書日記

 『遮光』  ★★★☆☆
 

遮光

遮光

 これは、怖い怖いお話。暴力について常に描き続けている作者。そして、主人公は両親を幼くして亡くしており、養親に育てられている。

 いつも、生きるために相手に気に入られようと、自分を偽って演じて生きている青年。恋人が出来ても、「愛している振り」をしていると自覚しているが・・・。

 瓶の中に宝物を入れて持ち歩き、見つからないようにはらはらして狂気が進行していく・・・。

 これも、『土の中の子ども』の前に芥川賞候補になったという。あまりにも実験的で「文学的な」作品だ。