ちょス飯の読書日記

 『まいまいつぶろ』  ★★★☆☆
  

まいまいつぶろ

まいまいつぶろ

 『私の渡世日記』があまりにも面白かったが、これは少しおとなし過ぎるので、物足りなかった。

 正直な直裁的な文章で、歯切れが良い。彼女は北海道出身というが、べらんめえ口調だ。

 それにしても昔から、パパラッチはいたのだ。売れっ子女優の婚約、結婚式に殺到するマスコミの記者。
 彼女の、花嫁衣裳のチュールが破れたり、花束が壊されたりしたのは悲しい。付き人やマネージャが、防ぐことも出来ない時代だったのか。

 夫がどれほど素晴らしい人なのか、何故、彼女が彼(松山善三)を選んだのか、何も記述がなく残念。こっぱずかしくて、そういうことは書けないのだろうか。

 養母の悪行については一行もない。まだ彼女が健在の時には娘として書けなかったのだろう。

 美しすぎる容姿の彼女が、自分をあまりそうは思っていなかったようで、これは−2☆。