イギリスから

 4日朝、電話がかかってきた。
 英国人と結婚した他国出身のM夫人が、「インターネット交流サイトで、心を傷つけられてしまった。あなたも注意してほしい」という。そして、chosu-manmaが昨日(6/3)送信したメールに、絵文字が書いてあるから、奇妙に感じて「これは、あなたが送信したものか」と疑っている。
 驚いて、「イエス、アイロウト トゥ ユー」などと必死に英語で答えたが・・・
 彼女は憔悴し、かなり参っている。

 そこで、彼女に私達の最近のメールのやり取り3回分をコピーして、おまけに国際結婚した友人と日本人同士で結婚した、いとこの息子のハッピーな結婚式の写真を入れて、翌4日手紙を書いて送った。

 日本と外国の文化の違いが歴然で、興味深いと書いたが・・・・

 すると9日、午前零時過ぎ。もう寝ようとしていたところへ、
 また彼女から電話が。
 何故eメールのコピ−と無関係の人の結婚写真を送ってきたのか。
「おかしいでしょう?」と日本語で尋ねてきた。
 Мの悲壮な声。しわがれている。

 私は、彼女に「私はあなたの悲しみが癒える様にと、電話で私が行ったことが真実である証拠としてメールコピーを送った。また、写真を同封したわけは、ハッピーピーポーをあなたに見せたかった。交流サイトに投稿したものでも、メールに添付したものでもない。私が、写っている本人達の了承を得ない画像を、インターネット上に公開する訳が無い。今までも一度もしていない。まして、あなたの写真を公開したことも、あなたと私がメールのやり取りをしていることも、ネット上で公開したことは一切無い。」
 こう言いたかったが、英検準2級では、流暢に言えるはずも無い。
 自分としては、出した手紙で、すべて気持ちが伝わったと思っていたのに。私の英語力の無さによる説明不足と「察し」の日本文化を外国人にも通じると甘く考えていたからか。

 傍らには、愛妻の危機を救いたいと、彼女の愛夫が付いていてアドバイスの声も聞こえる。
 
 さらに、彼女は、封筒に何か書いたか、と言う。ツバメのスタンプを押してと薔薇のイメージのピンクの二つの円を書いた、どちらもあなたハッピーにしたい気持ちでしたことだと答えたが・・・・
 何と、彼女は自宅に来る郵便物にさえ、ポストから誰かが抜き取って、いたずらしている可能性があると疑心暗鬼になっているのだろう。

 とても悲しくて、彼女がかわいそうになった。既に、心を病んでいるかも知れない。

 「オーケー」と彼女は言い、声のトーンも変わった。深夜に電話をして悪かったとも。最後にはわかってくれたようだが・・・


 もしかしたら、彼女は身近な人間たちから、サイバー攻撃を受けたのかもしれない。彼女の幸せそうな家族写真を見て、嫉む輩もいるのだろう。あるいは、人種差別主義者?からかもしれない。

 言いたいことを書き出して、英文にしておこうと思う。発音練習もしておこう。電話のそばにおいておこう。