ちょス飯の読書日記

 『ポリティコン・上』★★★★☆

ポリティコン 上

ポリティコン 上

 
 面白い。桐野氏の描く白樺派「理想郷その後」。
イワン村の人々が、ひとりひとりおかしい。とくに、インテリ夫婦の不正が、おかしい。
 理事長となったトイチ。国家権力、私有財産を否定した村人たちが、ホームレス、外国人妻、脱北者協力者の母が行方不明になった美少女の参入により、エゴをむき出しにし出す。
 『東京島』のような、実験的な小説。下巻が楽しみだ。