今週のお題

 運動会、それはそれはいやな思い出。
 高校最後の運動会。エントリー決めで、誰も100m走に出たがらないので最後に、くじ引きとなった。すると、クラス一の美女Bちゃんが大当たり。途端に、彼女は机に顔を伏せて泣き始めた。
 しーんとなる教室。

 そこで、ヒーロー登場。女だけれどヒーローの私が「私が出るよ。」

 勉強は得意だが体育2の私。友達でもない美女のBちゃんのために引き受けたんだ。泣いている女を、放っておけないのさ。不細工でデブなのに、美しい心栄えの私だから。

 運動会当日、100m走に出る女子選手はピストルの音と同時に、皆カモシカのように走り去った。私も必死に走ったが・・・・。足がもつれて途中でこけてしまった。みんなみんな、私のこけた姿を笑いました。ヒーローではなくて、私はピエロだったのねい。

 転んでできたこのときの膝と肘の傷、今でもばっちり残っています。Bちゃんは、ピエロのことなんか、もう忘れているだろうなあ。