風邪を治す

 昨日はどうしても、風邪が治らねばならない日だった。
 はんぺん売り場のベテラン店員ゆうちゃんの、無職半年目の旦那が高級ホテルのアンケートに答えて、無料ランチ券をゲット。
 何故か、chosu-manmaさんと行って来いと主人にいわれたからと、お誘いが。

 数週間前にその電話があり、「きゃほー」と喜んでいたら2週間前から風邪をキャッチ。
 ホームドクターのところ2度通い、(ランチのために)注射をしてほしいと頼んだが・・・まだそれほど重くないから、薬で治しましょうと一蹴。
 「気」でchosu-manmaは、本番までに風邪を追い出した。
 ただし、ゆうちゃんにうつすといけないので、マスクで行く。息苦しくて、汗が出るが仕方ない。

 ゆうちゃんは、スカートをはいて、お洒落して行こうと言っておいたのに、30数年前に買ったという生成りの麻のパンツ。3000円で買ったという冬物の紺色のジャケット姿。赤黄青緑の小花模様の半そでTシャツを着ていた。彼女なりの、お洒落な姿なのだろう。地味すぎる。
 chosu-manmaは、さわやかにモスグリーンでまとめた。7年前に買った、ひらひらの左右非対称の長さのスカートと、古着屋で買った1200円のジャケットを合わせた。中には、無印の安売りで買ったレースの飾りが襟ぐりに付いた薄いピンクのブラウス。
 貧しげなふたりだが、ゆうちゃんは正々堂々としていた。

 カフェは満席で30分も待たされたが、最上階までキラキラ光るエレベーターで上り、下界を眺めたり友人の結婚式の写真を見せたり、おしゃべりをして、巨大なシャンデリアの下のロビーで、ふかふかの椅子に座って待っていた。

 イタリアン料理の店で、バイキングとメインディッシュ(真鯛のそら豆ソース)、コーヒーを味わった。どれも美味しくて感激。
 オードブルは、ちいさく小さく作られていた。皆食べてみたが、メインを食べられなくなるといけないので、セーブ。
 生まれて初めてアーティチョークの酢漬けを食べた。筍みたい、とゆうちゃんは言った。
 パンも美味しかった。自分の分を半分食べられずゆうちゃんは、持って帰れとうるさかったが、ビニル袋がないので止めといた。

****

 ふたりで、婦人服売り場をウオッチング。どれも可愛らしく、小柄なゆうちゃんに似合いそうなものもたくさん見つけた。が、一桁多い値札。
 有名ブランドや、海外の若手デザイナーのものなかなか見ごたえがあった。夏用の軽いさらりとした生地。華やかな色のものや、水玉、手書きの花模様、細かなレース。美しいものはいいなあ。

 もし、また原稿料が入ったら、1万円くらいの服を選んでみようかな。

 3000円のフランス製バッグを買った。カラフルなマカロン模様のものにしようかと迷ったが、色々なものが描かれている方に決めた。語学教室に持って行こう。